第一交通産業タクシー、中国配車アプリの滴滴出行と連携へ


第一交通産業株式会社(本社:北九州市小倉北区、代表取締役社長:田中亮一郎)は11月8日、世界最大手の中国配車アプリ滴滴出行(ディディチューシン)と連携に向けての協議を進めていくと公表した。

日本側で事業連携を進めていくスタンスである第一交通産業によると、現在までに事業化にあたって、アプリの仕様・料金決済システム・手数料等の枠組みについての具体的な決定事項はまだないという。

しかし目下、中国・滴滴出行との間でスマートフォンのアプリを使ったタクシー配車サービスの導入し、訪日中国人の日本国内でのタクシー利用を促してくことを目的に、両社間で連携に向けた実務者レベルでの協議自体は開始している。

なお現段階で明確な導入時期、展開エリア等についても未定ながら、今回の両社の協議が、訪日中国人を当初の対象とすることから、国際空港に隣接する大都市(東京・大阪・福岡・沖縄・北海道)からの導入を想定しているとされる。

両社が今協議開始に至った理由は、滴滴出行が日本国内での配車アプリ事業について、日本国内で、いわゆる「白タク業者」を利用することはないとの事業方針を打ち出したことによる。

昨今、日本国内に於いては、訪日中国人が成田などの国際航空から宿泊先までのホテル送迎。また訪日中国人に人気の観光地に於いて、貸切車両による白タク行為が目立つ様になってきている。

この場合、配車アプリを利用して中国当地で手配並びに決済を済ませているケースが多く、日本国内で輸送料のやり取りが行われないことから違法行為を証明することが難しく、これが国内輸送業界で問題化しつつある。

しかし今回の事業連携については先の通り、中国配車アプリの滴滴出行と第一交通産業との間で、日本国内を法令を遵守する事業方針で一致。

共に事業を進めていく環境が揃った事で、本格協議が開始されたとしている。なお同件については、第一交通産業自身に於いて、事業上の基本スタンスを打ち出しており、その内容は以下の通りである。

(1)法律を無視した「ライドシェア」を進めることはない。
(2)利用者及び国内タクシー会社の利便性の向上に努める。
(3)日本国内での「訪日中国人向け白タク行為」について、滴滴出行を通じて中国当局への規制導入を働き掛ける。

一方の滴滴出行は、2012年6月に設立された「小桔科技(オレンジ・テクノロジー)」がタクシーの即時配車サービス用のアプリとして「嘀嘀打車(ディディダーアチャー)」を開始したのは始まりとされる。

その後、当日以降の旅行用にタクシー予約できるようになった。さらにこの「嘀嘀打車」とライバル関係にあった「快的打車(クワイディダーアチャー)」と電撃合併。さらに2016年の夏、ウーバー・テクノロジーズの中国事業をも飲み込んだ。

ちなみに全国ハイヤー・タクシー連合会の「」によると、平成25年度の国内タクシー業界の営業収入は1兆7230億円。

このマーケットへの参入が実れば、未だ本格参入と云える状態にはないものの、同じく訪日外国人向けサービスに関わる親和性という意味でウーバー・テクノロジーズと競合する。

さらに今後の成長如何によって、国内各地域で連携が進んでいる国産のタクシー配車アプリとも競合する可能性もある。

なお一部報道によると、滴滴出行の日本国内市場への参入については、滴滴出行の親会社「小桔快智」に出資するソフトバンクグループの支援もあるという。

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