DeNAと損保ホールディングス、個人間カーシェアの爆発的普及を目指す

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「0円」に近い実質負担で憧れのマイカーが持てる世界感を示し「個⼈間カーシェア」の爆発的普及を目指す

株式会社ディー・エヌ・エー(本社:東京都渋⾕区、代表取締役社⻑兼CEO:守安 功、以下DeNA)と、損保ホールディングス株式会社(本社:東京都新宿区、グループCEO取締役社⻑:櫻⽥ 謙悟、以下SOMPOホールディングス)は2⽉28⽇、個⼈間カーシェア事業の「DeNA SOMPO Mobility」とマイカーリース事業の「DeNA SOMPO Carlife」の2社の合弁会社設⽴で合意に至った。(坂上 賢治)

この合弁会社設⽴に至った背景と⽬的は、まず今日の⾃家⽤⾞の年間稼働率が約3%と⾔われている部分にある。

また一方で、個⼈間で保有車両をシェアすることで⾃家⽤⾞保持に伴う高額な維持経費を軽減したいというニーズが、年々増加しているとDeNAは定義付けている。

この2点を前提にDeNAは、個⼈間カーシェアサービス「Anyca(エニカ)」を2015年9⽉から展開。現在、会員数20万⼈以上、登録⾞数7,000台以上のビジネスに育て上げてきた。

しかしDeNAが行ってきた同事業では依然課題がある。それは個⼈間カーシェアサービスに対するトラブルの不安であり、これを解消するべく、今回は保険提供による「安⼼・安全」の担保を提供する。

上記を前提にDeNAとSOMPOホールディングスは、モビリティサービス事業を新たに立ち上げるため合弁会社設⽴を行い、「安⼼・安全」な個⼈間カーシェア市場の実現を⽬指す。

具体的には、これまでDeNAが運営してきた個⼈間カーシェアサービス「Anyca事業」を2019年4⽉から「DeNA SOMPO Mobility」事業として再定義。合弁事業による運営を開始する。

加えて別途、新たなマイカーリース事業を行う合弁会社として「DeNA SOMPO Carlife」も2019年6⽉から設⽴・運営する。

この「DeNA SOMPO Carlife」は⼀定期間、憧れの車両を定額で所有できる新手のマイカーリースである。このサービス提供では、個々の消費者層に対して、サブスクリプションスタイルの個人リース並びにカーシェアビジネスを提案するもの。

具体的には個人消費者向けにリースした⾞を「Anyca」のサービスを活用して個人間カーシェアできるビジネスモデルを実現させていく。

要は、サブスクリプションで憧れの車両を保有する仕組みと、その保有車両を他者にシェアリングする個人ビジネスを組み合わせることで、マイカー保有の実質負担を軽減させ、誰もが理想のクルマを持てる社会の実現を⽬指すという。

両事業実現の原資と可能性は、ひとつに保険販売を介して約1,300万のドライバーに「安心」を提供してきたSOMPOホールディングスの顧客保有とリアルな蓄積データ。

そしてふたつめには、インターネットとAI技術でカーシェアに対して低い参加障壁の実現を醸成してきたDeNAのノウハウを活かすもの。結果「0円マイカーをシェアする」という新しい価値感を消費者市場に提供・浸透させていく考えのようだ。

以上の取り組みの個々説明をまとめると以下の通り

(1)個⼈間カーシェア事業
これまでDeNAが運営してきた個⼈間カーシェアサービス「Anyca」を新会社でも引き継ぐ。本格事業開始は2019年4⽉から。
(2)個⼈間カーシェア専⽤保険の提供検討
上記個⼈間カーシェアに特化した専⽤保険を提供し、個人間カーシェアに対する不安を拭い去り「安⼼」の提供を加速させる。
(3)「0円マイカー」の提供
カーシェア機能を搭載した⾞を個人の車両ユーザーに提供することで自動車保有コストの負担低減を目指す。ちなみに既に車両保有しているユーザーに対しても、新たにカーシェア機能を搭載することを前提にシェア運用益の一部を対象の車両ユーザーへ還元する。

これら3つのサービスを組み合わせて、カーシェアに対する地域ニーズが⾼い都市部から順に、期間限定での提供を行っていく予定だとしている(*提供地域が都市部からというのがポイント。さらに観光地などカーシェアニーズの高い地域から、消費者の意識改革を促していく策であることが伺える)。

結果、同取り組みを介して「0円」に近い実質負担でマイカーが持てる世界感を車両ユーザーに対して醸成することで、個⼈間カーシェアの爆発的普及に繋げていく構えだ。

なお両社では、事業発表を行った同⽇から下記URLのサイト上で、同サービス提供に関わる事前アンケートを開始している。
< https://anyca.net/contents/zeroyenmycar >

「DeNA SOMPO Carlife」事業の青写真は以下の通り
・マイカーリース事業
「DeNA SOMPO Carlife」は、2019年6⽉からマイカーリース事業の開始を予定。個人の車両ユーザーに対してマイカーリース商品の取次を開始する。事業規模はSOMPOホールディングスグループのネットワークを通じて、将来的には⽉間1,000台規模の提供を⾒込んでいる。

サービス提供に関わるビジネスモデの計算式は以下の通り
稼働率=年間運転時間÷365⽇÷24時間×100=約3.4%
-年間運転時間=年間平均⾛⾏距離÷国内平均移動速度=301.3時間
-年間平均⾛⾏距離(⾃家⽤乗⽤⾞)=10,575km
-国内平均移動速度=35.1km/h

注1*以上は国⼟交通省道路局調査データから独自算出
< http://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-data/data_shu.html >
注2*⼀定回数の利⽤が無料となるのみであり、駐⾞場代をはじめ⼀部費⽤等が発⽣する。
注3*⾞両の使⽤者を「DeNA SOMPO Mobility」とする必要がある。
注4*個⼈間の共同使⽤契約によるカーシェアではないためレンタカー登録となる。
注5*正式参加にあたっては審査が必要。

「DeNA SOMPO Mobility」(個⼈間カーシェア事業)
会社名 :株式会社DeNA SOMPO Mobility(ディーエヌエーソンポモビリティ)
所在地 :東京都渋⾕区渋⾕⼆丁⽬21番1号
設⽴予定⽇ :2019年3⽉
事業開始予定⽇ :2019年4⽉
代表者 代表取締役社⻑ :中島 宏
事業内容 :個⼈間カーシェア事業

「DeNA SOMPO Carlife」(マイカーリース事業)
会社名 :株式会社DeNA SOMPO Carlife(ディーエヌエーソンポカーライフ)
所在地 :東京都渋⾕区渋⾕⼆丁⽬21番1号
設⽴予定⽇ :2019年3⽉
事業開始予定⽇ :2019年6⽉
代表者 :代表取締役社⻑ 中島 宏
事業内容 :マイカーリース運営事業

以上、ビジネスモデルの発想の筋自体は良いものと考えられるが、消費者層の意識改革がどれだけ進むかが「鍵」と考えられる。このため今回の初期事業化にあたっては「⽉間1,000台規模の提供」と事業規模が暫定的な範囲に限られている。

両社の合弁事業としては比較的規模が小さいため、該当事業が一定の成功に至った暁(あかつき)には、新たな事業展開策が控えているのだろうと見られる。

いずれにしてもサービス提供に対するセンシティブな「課題」は残されており、当初は、両社ともに慎重かつ大事にビジネスモデルの拡大を目指していくものと見られる。

最後に「DeNA SOMPO Mobility」設立時点の資本金は50億円となる予定。またDeNA SOMPO Mobility の持株比率は、ディー・エヌ・エー51%、SOMPOホールディングス49%となり、ディー・エヌ・エーの連結子会社となる予定だ。