デンソー、米マイクロモビリティシェア企業に出資

Tweet
このエントリーをはてなブックマークに追加

都市型MaaSを実現するため米Bond Mobility(ボンド・モビリティ)に出資しコネクティッド技術開発を加速へ

株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市、社長:有馬 浩二)は5月2日、自らのMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)の研究並びに開発を加速させるべく、マイクロモビリティのシェアサービスを提供するボンド・モビリティ社(Bond Mobility Inc./本社:アメリカ合衆国カリフォルニア州、CEO:Raoul Stöckle)への出資を発表した。(坂上 賢治)

デンソーは、予てより安心・安全で快適なモビリティ社会の実現に向けて、コネクティッド分野を技術開発の注力分野に据え、MaaS環境の実現に貢献するクラウド技術や車載技術など、多角的な要素技術の開発を行ってきている。

このなかでも特に移動体そのものに伴うMaaS領域に於いては、国内外の戦略的パートナーシップを積極的に進めることで、様々なサービス事業者のニーズや課題の把握を精緻に行い、市場ニーズ先行型の事業開発を推し進めている。

そうした折り欧州地域を含め世界各国の都市圏では、CO2排出と交通渋滞が深刻な社会問題となっており、同課題を解決する新たな移動手段としてマイクロモビリティシェアサービスの活用分野に大きな期待が寄せられている。

ちなみにこのマイクロモビリティシェアサービスとは、自動車より手軽かつコンパクトで小回りが利き、環境性能に優れ、地域の移動の足となる車両を選択して、特に都市部の移動ニーズを充足していくもの。

今回デンソーが出資を行うとしたボンド・モビリティ社は、上記2倣い、現在スイスのチューリッヒ市とベルン市の2都市で、スポーツタイプの電動アシスト付高機能自転車の「eバイク」シェアサービス事業を展開している。

この電動アシスト付高機能自転車とは、別名スピード・ペデレック・エレクトリック・バイク(Speed Pedelec Electric Bike)と呼ばれるタイプの車両で、規制環境が厳しい日本国内事情とは異なり、最高時速45kmの高機能型eバイクのシェアサービスを選択。これを世界初で展開。

結果、従来の自転車シェアや電動スクーターシェアよりも広範囲な移動を実現していることから、サービス展開地域のユーザーから高い顧客満足を獲得している。

デンソーはこうした同社の活動を踏まえつつ、積極的な出資を実施することで、これまでの視野を超えて乗用車の枠内だけでなく2輪車なども活用した総合的な都市型MaaSのニーズや課題を抽出。これに関わる技術開発をさらに加速させていきたい意向だ。

これに対してボンド・モビリティ社側では、共同創設者兼CEOのRaoul Stockle氏が「デンソーと共に進めるマイクロモビリティシェアサービスの組み合わせや、サービス拡張のついては、様々な事業のスタイルが考えられ、生み出されるアイデアは無限の可能性があります」と語りかけた。

さらに同社の共同創設者兼ビジネスディレクターであるKirt McMaster氏は「今回の出資を受けて、欧米に於けるシェアサービス事業を更に拡大・展させていくと共に、さらなる外部サービスとの連携や車両配置に加えて配車台数の最適化を進めていきたいと考えています。

それによって都市環境下でのマイクロモビリティシェアの新しいビジネスモデルの構築を模索し、引いては利便性向上と利用者の拡大に取り組んでいきたい」と結んでいる。

なおボンド・モビリティ社は3人の共同創設者によって2017年に設立。カリフォルニア州パロアルトとチューリッヒ(スイス)にヘッドオフィスを置いている。今回の高機能電動自転車によるサービスは、目下のところ都市交通を変えるだけでなく、郊外エリアに於ける利便性確保という面でも着実な影響を与えつつある。

同社では、8キロメートル未満の多くの移動に於いて既存の公共交通機関から置き換え可能な真の代替手段であると謳っている。

<Bond Mobility社の概要>
1.社名:Bond Mobility Inc. (ボンド・モビリティ)
2.設立年:2017年
3.所在地:米国カリフォルニア州Palo Alto市
4.社長兼CEO:Raoul Stöckle
5.事業内容:マイクロeモビリティシェアサービスの開発と提供