ITS Japan会長、渡邉浩之氏逝去


特定非営利活動法人ITS Japan(所在地:東京都港区、会長:渡邉浩之)は4月1日、同法人会長の渡邉浩之氏の逝去(3月30日永眠)を発表した。

ITS Japanでは、「渡邉会長のご冥福をお祈りすると共に、渡邉会長の元で進めてきた諸活動に、ご支援頂いた皆様に改めて感謝申し上げます。

葬儀は、故人のご遺志により、近親者にて本日4月1日に執り行われたことを謹んでお知らせいたします」と述べている。

なおITS Japanは、ITSの分野で世界3地域を代表するITS団体(欧州:ERTICO (※1)、アメリカ:ITS America、アジア太平洋:ITS Japan)のひとつ。

今日、世界のITS推進を同3団体が連携して推し進めている。なおこの組織が毎年共同で「ITS世界会議」開催。

ITS Japan Webサイト

ITS Japanはアジア太平洋地域に於いて、「アジア・太平洋地域ITSフォーラム」の開催を支援する等国際交流活動を実施している。ITS Japan設立の概略は後述。(※1) ERTICO:European Road Transport Telematics Implementation Coordination

its-japan-chairman-hiroyuki-watanabe-death20160402-2渡邉浩之氏(わたなべひろゆき)は、1967年・九州大学大学院工学研究科修士課程終了。同年トヨタ自動車工業株式会社入社。

1986年にトヨタクラウンの主査(チーフ・エンジニア)を務め、第一次Lexus GSを世に送り出した1996年に同社取締役就任した。

その後、ハイブリッドカーの礎を築いたプリウス、さらにMirai(ミライ)に繫がる燃料電池(FCV)の開発に携わった後、海外サービスなどに携わる。
1999年にトヨタ自動車常務取締役に就任。この時期に於いては主に商品企画R&D全般を担当。2001年・同社専務取締役就任後は、技術開発分野、商品企画、ITS、品保、環境等でトヨタのみならず広く社会に向けて、多大な貢献を果たした。

燃料電池自動車の道筋を付けた後の2005年、同社技監に就任。2009年6月には、トヨタ自動車の初代社長でITS japanの創設者である豊田章一郎氏から、ITSジャパン会長職を引き継ぎITSの普及に尽力してきた。

ITS Japan設立の概略
1994年にパリで第1回ITS世界会議が開催され、さらに翌年、横浜での第2回世界会議が開催が決まった。

これを契機に、ITS (※2) 分野の研究開発及び実用化の推進を目指し、日本国内のITS関連の5省庁(当時の警察庁、通商産業省、運輸省、郵政省、建設省)が支援。

1994年1月に、VERTIS (Vehicle,Road and traffic intelligence Society:道路・交通・車両インテリジェント化推進協議会)が任意団体として設立された。

(※2)ITSとは、最先端の情報通信技術などを用いて、人と道路と車両とを一体のシステムとして構築する事により、安全・環境・利便の面から交通社会を改善するシステム。

上記VERTISが、2001年6月にITS Japanと名称変更した。2002年12月には「ITS基本戦略委員会」を設置。

2003年10月に「ITS Japanあり方検討特別委員会」を設置し、ITS Japanとしての目指す姿(ビジョン)、ミッション、基本スタンスが策定された。

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活動概要(クリック、タップまたはピンチアウトで1040ピクセルまで拡大)

目指す姿:
・3つの将来ビジョン(交通事故死者ゼロ空間、渋滞ゼロ空間、快適移動空間)の実現に向けITS普及による住みやすい社会作りと産業の発展への貢献していくものとする

ミッション:
・民間の代表としてITSの各種提言とビジネス実現に向けたサポート。
・学とのパートナーシップによりITS分野の研究/インキュベーションを促進。
・魅力ある世界会議の開催。

基本スタンス:
・民の代表として関係省庁に対して中立性を維持しつつ、産業間、省庁間及び産官学の有機的な連携を促進。
・生活者の視点から基本理念の実現を目指す。

上記を踏まえ、任意団体としての柔軟性・中立性を維持したまま、市民に開かれた組織形態をとり、情報公開を推進するため、2005年6月に特定非営利活動法人として法人格を取得。ITSの発展・普及・実用化のための以下の事業を実施してきた。

  • 日本のITSの発展と地域への普及・実用化の促進を支援する事業。
  • ITSの国際会議の推進など、国際交流を支援する事業 。
  • ホームページ、刊行物などによる一般市民への情報提供・啓発事業。
  • ITS標準化の推進を支援する事業。