日本電産、EV用インホイールモータの試作品を開発

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日本電産株式会社(本社:京都府京都市南区、代表取締役会長:永守重信)は3月5日、電気自動車(以下、EV)用トラクションモータとしてインホイールモータの試作品を開発した。

トラクションモータとは、EVで駆動力を発生させる中核部品である。現在のEVの動力構造は、車台に搭載したモータからシャフトを介して駆動力を伝達する方式が主流だが、インホイールモータは駆動輪のホイールの中に小型化したモータを搭載するものとなる。

インホイール形式は、トランスミッションやドライブシャフト等による摩擦抵抗がないため、高効率となり小型・軽量化が期待できる他、駆動輪毎の独立制御によるTCS(トラクションコントロールシステム)やESC(横滑り防止装置)の性能向上が期待できるとしている。

今回の同社の試作品は、20インチのホイールに収まるサイズで32kgと小型軽量ながら、1つで100kW と1,800ccクラスのガソリンエンジンに相当する出力を発生し、後輪駆動、前輪駆動、四輪駆動いずれの方式にも対応が可能となっている。

これは2019年5月に量産車に搭載される当社のトラクションモータシステムE-Axleの技術を応用・発展させたもので、2023年頃の量産を目指している。

日本電産では「昨今、CO₂による地球温暖化や排気ガスによる大気汚染など世界規模の環境・エネルギー問題が高まっており、自動車メーカー各社の電動化対応が加速しています。

当社は、HDD 用スピンドルモータをはじめとする超小型モータの磁気回路設計技術や、E-Axle にて培ったトラクション用モータシステムの開発技術を活かし、低炭素社会の実現に貢献していきます」と話している。

インホイールモータの仕様は以下の通り

出力:100kW
トルク:1,570Nm
動作電圧:240V
減速比:1:6
重量:32kg
最高回転数:7,500rpm
冷却方式:油冷式
特徴:モータ、減速機を一体化した(インバータ別)油冷式トラクションユニット(ギアリダクション方式)。HDD用スピンドルモータをはじめとする超小型モータの磁気回路設計技術や、E-Axle開発にて培ったトラクション用モータシステム開発技術を応用。