パイオニア、ドライバーの眠気を早期に検知・改善する「ドライバーモニタリングシステム」を開発

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安心・安全運転のサポートシステムとして 2020 年以降の市場導入を目指す

自動運転社会に不可欠なキーテクノロジーとして、パイオニア株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役 兼 社長執行役員:小谷 進、以下、パイオニア)は、ドライバーの眠気を心拍の変化から検知し、その覚醒レベルを振動で改善する「ドライバーモニタリングシステム」の開発を進めている。

近年、ドライバーの漫然運転に起因する自動車事故が増えており、その中でも居眠りなどに起因する事故においては危険を回避することなく衝突するため、死亡・重症率が高いと言われている。

このため、そのような事故を減らすべくドライバーの状態変化を検知して改善する機能やシステムへのニーズが高まっている。

また、将来の自動運転においても、自動運転と手動運転が併存するレベル 3 の自動運転では、手動運転へ切り替える際にドライバーが運転可能な状態か否かを事前に判断する必要があるため、ドライバーの状態検知機能やシステムも必要と言われている。

そうしたなかパイオニアは、心拍計測および独自の解析アルゴリズムを用いた“眠気予兆検知技術”と、振動による効果的な“覚醒レベル改善技術”を連携させることで、ドライバーの覚醒レベルの低下を未然に防止することができる「ドライバーモニタリングシステム」を開発中だ。

これによりドライバーの居眠り運転の防止や、自動運転車(レベル 3)における自動運転から手動運転へのスムーズな切り替えなどへの活用を想定している。

【ドライバーモニタリングシステムの特長】
・心拍による眠気予兆の早期検知
眠気が進行するほど覚醒している平常の状態に戻りにくいため、できるだけ早期に眠気を検出することが重要だ。

そこで同社は自律神経系に着目し、心拍や脈拍の変化から眠気予兆を高精度に早い段階で検出する技術を研究開発している。

より具体的には、ドライバーが特別な装備や操作を行う必要のない、シートやハンドルに内蔵する“車載用心拍センサー”と、振動などが多い車載環境でのセンサー精度まで考慮した“眠気予兆判定アルゴリズム”の開発を進めており、本モニタリングシステムにそれらの技術を活用。

今後、カメラとのセンサーフュージョンも視野に入れ、より包括的な眠気検知の高精度化を目指している。

・振動による覚醒・維持
眠気の浅い段階から振動による刺激を適切に付与することにより、ドライバーを良好な覚醒状態に改善・維持する技術を本モニタリングシステム向けに開発。

自社開発の「振動ユニット」を車両シートに実装して効果を評価するとともに、長年培ってきた音響技術を応用して、振動への慣れからくる覚醒効果の低下を抑えるコンテンツの作成にも取り組んでいる。

・個人への最適化
振動の刺激による身体状態の変化を本システム内でフィードバックすることにより、眠気検知アルゴリズムと、覚醒刺激を付与するコンテンツやタイミングを最適化する。

また、本システムを車両やカーナビゲーションシステムなどと連携させることにより、個人情報や車両情報、地図情報などの走行環境情報を活用したドライバーごとのパラメータを生成して、眠気検知の精度をさらに向上させることも可能。

こうした実績・研究開発を通じてパイオニアでは「今後、シミュレーターおよび実走行によるサンプルデータの収集と分析を積み重ねていくことで、本システムの眠気検知精度および覚醒レベル改善効果の向上を図り、2020 年以降の市場導入を目指すと云う。

なお同技術は、2017 年 1 月に米国・ラスベガスで開催される「CES 2017」および、千葉県・幕張で開催される「東京オートサロン 2017」に、本システムを搭載したデモ機を参考出品される予定だ。