ピレリ、タイヤ供給側から見たF1オーストラリアグランプリ決勝レポート

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上位6名が5種類の異なる戦略を実行、9名のドライバーが3種類のコンパウンドを使用

FIAフォーミュラ・ワン世界選手権、第1戦オーストラリアGP(開催地:豪・ビクトリア州メルボルン市、開催期間:3月18~20日)では、メルセデスのニコ・ロズベルグがタイヤレギュレーションが一新された2016年シーズンの開幕戦を制した。

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そうしたなか本年度の新しいレギュレーションの下で、各レースで3種類のコンパウンドが使用可能となって各チームは、タイヤアロケーション内で各コンパウンドのセット数を選択することができるようになった。

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このためもあってか決勝レースでは、中盤に於いて赤旗中断が発生した時点に於いて9名のドライバーが3種類のコンパウンドを使用した。

これについてピレリでは、新レギュレーションの狙い通り、中断後のリスタートで多彩な戦略が展開され、結果的にメルセデスとフェラーリは、お互いに正反対の戦略を選択したと述べている。

しかし、そのような状況下に於いても、フィニッシュ時のトップ3は10秒以内の差の中にあり、新タイヤレギュレーション下での接戦ぶりを物語っている。

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この結果についてピレリ・モータースポーツ・ダイレクター、ポール・ヘンベリー氏は、 「スタートからフィニッシュまで、戦略的なタイヤバトルが展開されたグランプリとなりましたが、その契機となったのが、タイヤ交換が可能となった18周時点の赤旗中断によるもの。これによりそれまでの流れが一変しました。

共に中古のスーパーソフトでスタートしたフェラーリとメルセデスは、第2スティントで正反対の戦略を選択しました。

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具体的には、メルセデスがレース全体の3分の2の距離をミディアムで走行したのに対して、ベッテルはソフトでこれを猛追しました。

新レギュレーションは、戦略に対する数多くのアプローチを可能にさせ、完走した16名中9名が3種類のコンパウンドを使用し、上位6名が5種類の異なる戦略を実行しました。

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期待通りのトップ争いが行われた一方で、ロマン・グロージャンがピットストップを行うことなく6位に入賞し、ハースのデビュー戦でチームにポイントをもたらしました。

グロージャンは、赤旗中断中にソフトからミディアムへ交換する見事な戦略を実行しました。バルテッリ・ボッタスも同様の戦略を採用しました」と語っている。

また上記に加えて、「地実は、我々側の予測した最速戦略は、スーパーソフトでスタート、16周でソフトへ、37周でソフトへ交換する2ストップ戦略でした。

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しかしロズベルグは、スーパーソフトでスタート後、12周でソフトへ交換、赤旗中断中にミディアムへ交換して優勝しました。ハミルトンも同様の戦略を実行しています」と述べた。

結果、決勝レースでは、おおむね大半のドライバーが序盤をスーパーソフト(レッド)またはソフト(イエロー)で走り出したことから接戦に突入。

次いでレース終盤に於いて、今度は多くのドライバーがミディアムタイヤ(ホワイト)を履いている。一方、3位に食い込んだベッテル(フェラーリ)と、4位のリカルド(レッドブル)はスーパーソフトとソフトの組み合わせで決勝に臨んでいる。

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現時点では、マシンの違いやドライビングスタイルの違いと、新たに実施されたタイヤレギュレーションが触発し、ドライバー毎の様々な戦略を生んでいるのは確かなようだ。

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コンパウンド毎のラップタイム上位は以下の通り
– ミディアム
(1)ロズベルグ 1分30秒557
(2)ハミルトン 1分30秒646
(3) フェルスタッペン 1分31秒516

– ソフト
(1)ベッテル 1分30秒137
(2)リカルド 1分28秒997
(3)ロズベルグ 1分31秒298

– スーパーソフト
(1)リカルド 1分31秒278
(2) ベッテル 1分29秒951
(3)ライコネン 1分30秒701

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コンパウンド毎の最長スティントは以下の通り
– ミディアム 41周(ハミルトン、マグヌッセン)
– ソフト 24周(リカルド)
– スーパーソフト 17周(ベッテル)