米・テスラ、今後も自社を公開企業として維持すると宣言


米・テスラ(本社:米国カリフォルニア州パロアルト、会長兼CEO:イーロン・マスク)のイーロン・マスク氏は、テスラを非上場企業とすることを公表して、わずか2週間余りしか経っていない8月24日(米国時間)、今後も自社を公開企業として維持していくことを自らの企業ブログ上で改めて宣言した。

その内容は、株主などの多くのステークスホルダーから見聞きした意見の他、目下、自動車業界で噂の種となっているモデル3の生産を成功させるために、今後も自社を公開企業として維持していくことが得策であるとの結論に至ったというもの。

これらは、先の7日の電撃発表を踏まえると、どう聞いても余り稚拙でごく当たり前の事柄に思えてしまうのだが、実際には、おそらく非上場を目指すための計画に「何らかの綻びが生じた」ということなのだろう。なおその発表内容の趣旨は、以下のようなものであった。

今月初め、私はテスラを非公開にすることを検討していることを公表しました。それ以降、数週間に亘って会社にとって何が最善であるかを考え、投資市場で専門的な洞察力を持つシルバーレイク、ゴールドマンサックス、モルガンスタンレーを筆頭に個人投資家に至るまで、大小の株主の意見を聞くために多くの時間を費やしました。

それは私が先に公表したテスラを非上場化へと導くプロセスを、今の投資家達に『戦略的かつ最良の施策』であると信じて頂けているかどうか。そして彼らが非上場となった当社に引き続き、投資家として参加してくれるかどうかを知るために重要なことだったからです。

しかし当社の株主の多くは、非上場企業へ引き続き投資を行っていくにはコンプライアンス経営を前提とした場合、制限がつきまとうとし、それでも例えテスラが非上場になったとしても株を保有し続けたいとは思うが、当社が上場企業であり続ける方が良い結果に結びつくと信じているとの趣旨の沢山の意見を頂いた。

現在、テスラを強く支持をして下さっている投資家の存在は、当社にとって非常に重要なものです。

それは2010年にテスラの株式を一般公開当時、充分な車両を世の中に送り出していないにも関わらず私たちのビジョンに賛同して頂き、我々に事業を前進させるための力を与えてくれ、成功に繫がる道程を引いてくれたことについて、私たちが果たすべき使命の重さを強く感じさせてくれるからです。

そんな株主から受け取った数々のフィードバックを踏まえると、現在のテスラの株主の大半が、私たちが上場企業として事業を進めていくことをより良い施策として信じていることは明らかです。

対して私は、テスラを非上場にしていくための過程が大変困難な道であることを充分認識していましたし、当社を非公開するための充分な資金があるという私の信念自体が揺らぐことはありませんでした。

しかし直近の事業の進捗に影響を及ぼすことは、大きな懸念材料です。今はモデル3の生産に集中して、より多くの利益を上げるために努力を重ねなければならない時期です。そのなかで得られる利益は我々に課せられた「持続可能なエネルギー社会を実現させる」というミッションの達成を考えても重要です。

そこでこれらの要素をすべて机上に広げて考慮した結果、昨日のテスラの取締役会に於いて私は、当社が世界へ持続可能な製品を創り出すことで、公に利益を上げ貢献していく姿勢示していく必要がある。

今後も人々が求めるもの、地球上の全ての人々に変化をもたらす革新的な製品を作り続けることに焦点を当て続けることを宣言し、このビジョンに対して理事会から同意を得ました。私たちは今後もテスラを、公開企業として引き続き前進させていきます。

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