スーパーフォーミュラ開幕戦、山本尚貴がポール・トゥ・ウインで完勝

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2018年 全日本スーパーフォーミュラの開幕戦「鈴鹿2&4レース」が4月21日(土)から22日(日)にかけて三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキット国際レーシングコースで行われ、ポールポジションからスタートした山本尚貴選手(チーム・ムゲン)が終始リードを続けて優勝を飾った。

株式会社日本レースプロモーション(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:倉下明)主催でシリーズ開幕戦となった「2018 NGKスパークプラグ 鈴鹿2&4レース」は1周5,807mの鈴鹿サーキットを51周する296.157km。また今季は、車両導入5年目を迎えたSF14シャシーで争われる最後のシーズンでもある。

好スタートを決めた山本選手に続く2位には、12番手から徐々にポジションを上げた後、山本選手を追い詰める直前にまで迫った関口雄飛選手(イトウチュウエネクス チーム インパル)、3位には、野尻智紀選手(ドコモチームダンディライアンレーシング)が入った。

決勝前日の行われた土曜日の予選は、初夏を思わせる日差しの下、午後3時45分からノックアウト方式で実施された。

Q3を消化した結果、山本選手がポールポジションを獲得。スーパーフォーミュラのデビュー戦を迎えた福住仁嶺選手が2番手と、フロントローに無限勢が並ぶ結果となった。

さらに野尻智紀選手、伊沢拓也選手、塚越広大選手とホンダエンジン搭載車が予選上位5番手までを占めた。対してトヨタ勢は、気温が上がったコースコンディションの中、車体のセッティングがあわずに苦戦を強いられ、昨年のシリーズチャンピオン石浦宏明選手の6番手が最上位。これに中嶋一貴選手が7番手という結果になった。

明けて開幕緒戦の決勝レースは快晴・外気温26℃・路面温度40℃の環境下、午後1時50分にスタートが切られた。ちなみに全戦「2スペックタイヤ制」導入となって初の開幕戦でもある。

このため当日は、コンパウンドが柔らかくタイムが稼げるソフトタイヤと、コンパウンドが固めのミディアムタイヤという性質の違う2種類のタイヤの使用が義務付けられた。ただ決勝日当日の上位グリッド勢は1本目で距離を稼げるミディアムタイヤを選択。一方、関口選手を始めとした中段以降のドライバーの多くは、レース序盤から追い上げるべくソフトタイヤを選択していた。

フォーメーションラップの後、スタート合図と共に飛び出したのは、フロントロースタートの山本選手と福住選手。この2台が競ってスタートを切りレースをリードする。一方、予選3番手の野尻選手は、出足こそ良かったものの、その後、失速してしまって後方集団に飲み込まれる。

遅れた野尻選手に代わって、伊沢選手が3番手に浮上。塚越選手が4番手、一貴選手が5番手。この集団に6番手の国本選手が2コーナーからS字にかけて仕掛けて一貴選手を攻略。初回周回数で5番手の座を奪う。

1周目の終盤、シケインのひとつ目で塚越選手が、伊沢選手のインを差して3番手に浮上。さらに同じシケインでは、野尻選手が、一貴選手を退けて6番手に浮上。

さらに3周目の1コーナーで、塚越選手がコース外側より豪快に福住選手を抜き去り、山本選手の背後付く、という目まぐるしい順位交替が繰り返された。

しかし山本選手に迫る塚越選手は、なかなか先行車の前に出ることができずに膠着状態に。一方3番手を走る福住選手は、前の2台からは次第に離されて単独走行となる。この間、4番手を走っていた伊沢選手以下、国本選手、一貴選手、野尻選手、山下選手、平川選手、石浦選手は第3集団を形成した。

レースは、10周を過ぎたところから各車の戦略の違いが見えてくる。まず12周を終えた時点で真っ先にピットに入ったのは山下選手。これに続いて15周の終わりに松下選手がピットイン。

その後の16周目には、キャシディ選手、可夢偉選手、千代選手が給油とタイヤ交換を行う。翌17周目に平川選手がピット作業を終え、キャシディの前でコースに戻る。

さらに18周目には、国本選手と一貴選手がピットイン。19周を終えたところで、塚越選手がピットインしたものの、短い給油でコースに飛び出していく。

この結果、ライバルより車体が軽くなっ塚越選手が一旦、福住選手の前に出るという果敢な動きを見せるものの、山本選手は首位は変わらず、周回が消費されていく。

そして20周を終えた時点で、山本選手、福住選手、伊沢選手、野尻選手、関口選手、石浦選手、カーティケヤン選手、ロシター選手、塚越選手、山下選手、平川選手、国本選手、キャシディ選手、一貴選手、松下選手というオーダーになっていた。

その後、周回が25周あたりを迎えた頃、関口選手の背後に平川選手が迫る。

しかしヘアピンの進入で、関口選手のイン側に飛び込んだ平川選手は、立ち上がりで充分なスペースを取ることができずに、関口選手のクルマに乗り上げてコースアウトを喫する。

その後30週を消化した頃、ルーキーとして注目されていた福住選手にミッショントラブルが発生してスローダウン。そのままトラブルは解消されずピットに入ったままリタイヤとなった。

この間、常にトップを走り続けた山本選手は、32周終了時にピットイン、これに石浦選手も続く。

その翌周には塚越選手が2度目のピットイン。レース終盤、関口選手はミディアムタイヤで山本選手を上回るタイムを繰り返し叩き出し10秒以上あった差を詰め始めるものの、最終的にはミディアムタイヤからソフトタイヤへの1ストップ作戦を採った山本選手が51周300kmを走り切って2年ぶりの逃げ切り優勝を遂げた。

2位に入った関口選手は、ソフトタイヤで24周目まで引っ張った後にミディアムタイヤへ交換。そのミディアムで山本よりも1秒近く速いラップで追撃したのだが、残念ながら山本選手には及ばず。3位に入った野尻選手は、タイヤを上手く使用して徐々に順位を回復、3位でチェッカーを受けた。これに石浦選手、伊沢選手、塚越選手が続いた。

山本尚貴選手の優勝は、これにより通算で4回目になる。なお第2戦オートポリス大会は、5月12日(土)に予選、13日(日)に決勝レースが開催される予定だ。

コメント
山本尚貴選手(優勝)
本当にうれしい優勝です。スタートの前から、自分たちとは違う戦略をとってくるチームがいるだろうなと予想はしていました。

もし前に行かれても結果的に勝てるだろうと思えるほどマシンに手応えがありましたが、後ろを走ればタイヤを傷めてしまうので、それだけは避けようとがんばりました。

勝ったとはいえ決して余裕があったわけではなくて、もっと周回数があったら、もしかしたら違う結果になっていたかもしれない展開でした。次のレースに向けてデータを分析してチームと万全の準備をします。

関口 雄飛選手(2位)
スタートタイヤの選択は直前まで悩みました。結局ソフトタイヤでスタートして、24周まで引っ張りましたが、最後はタイヤがタレてタイムが落ちてきたので、それを基準にピットインしました。

あれが限界でしたが、そこまでは割と好調でした。セッティングのおかげなのかはわかりませんが、周りに比べてタイヤを上手くもたせることが出来たのではと思います。

昨日はQ2で不運なタイミングで赤旗が出たため、本来の自分のアタックが出来ないまま予選を終えることとなり、14番手という非常に不本意な結果だったんですが、今日はそこから2位まで追い上げることが出来、非常に満足しています。

野尻智紀選手(3位)
予選3番手というポジションが悔しかったほどにマシンの調子が非常によかったので、決勝レースで取り返しのつかないミスをしてしまったことを後悔しています。

スタートで遅れてしまい前方にマシンがいる状態で走るとダウンフォースが得られず、本来のペースが全く出せなくなってしまいました。

前のマシンがピットに入って一人で走る状況になると、ペースが上がってあっという間に前に追いついていけました。マシンの状態に手応えがあったので残念ですが、この経験を次のレースにつなげたいと思います」

決勝リザルト
順位_ドライバー・エンジン_周回数_タイム/差
1_山本尚貴_Honda_51_1:29’25.365
2_関口雄飛_トヨタ_51_+1.720
3 _野尻智紀_Honda_51_+13.717
4_石浦宏明_トヨタ_51_+15.881
5_伊沢拓也_Honda_51_+30.907
6_塚越広大_Honda_51_+31.285

ポイントランキング
ドライバー
順位_ドライバー_エンジン_総合ポイント
1_山本尚貴_Honda_11
2_関口雄飛_トヨタ_8
3_野尻智紀_Honda_6
4_石浦宏明_トヨタ_5
5_伊沢拓也_Honda_4
6_塚越広大_Honda_3

チーム
順位_チーム_エンジン_総合
1_TEAM MUGEN_Honda_10
2_ITOCHU ENEX TEAM IMPUL_トヨタ_8
3_DOCOMO TEAM DANDELION RACING_Honda_6
4_P.MU/CERUMO · INGING_トヨタ_5
5_TCS NAKAJIMA RACING_Honda_4
6_REAL RACING_Honda_3