スペイン・アクシオナが独自開発した電動4WDのラリーレイドマシンが、ダカールラリー史上初の完走

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スペインの総合エネルギー事業会社、アクシオナS.A.(Acciona S.A.、本社:スペイン・マドリード州アルコベンダス、会長 兼 CEO:ホセ・マヌエル・エントレカナーレス)は、パラグアイ・ボリビア・アルゼンチンの3カ国で開催された2017年ダカール・ラリーに、独自開発した電動4WDのラリーレイドマシン「ACCIONA 100% Ecopowered」で出走。純粋な電気自動車として史上初の完走を達成した。

ダカールラリーは、世界一過酷な自動車競技とも言われ、世界50か国以上から集結した350台以上の4輪・トラック・2輪が、2週間を掛けて9000kmの荒野を走破するモータースポーツイベントだ。

本来は、1978年12月26日に「オアシス・ラリー」と銘打って第1回大会が開催されたもの。

その後程なく「rallye Paris-Dakar パリ-ダカール・ラリー(略称 パリダカ)」と呼ばれ、「パリ」からアフリカ西端に位置するセネガルの首都「ダカール」間のサハラ砂漠を経由する道なき道を走破するイベントとして著名であった。

しかしテロリストの標的になること、さらにアフリカの現地住民の集落付近を競技車両が走り抜けることから、植民地主義的だとする批判を受けて開催地を南米に変更。

今年2017年大会も、アルゼンチン、ボリビア、パラグアイの3か国を舞台に、1月2日から14日まで開催された。

コースは全12のステージに別れ、南米山脈に沿って消化されるため、半分のステージで標高が3000mを超え、全走行距離は合計8782kmに達する。

エントリー枠は、先の通りで4輪(Cars)、2輪(Motorbikes)、4輪バギー(Quads)、トラック(Trucks)、多用途4輪車(UTV:Utility Task Vehicle)の5部門。このうちアクシオナS.A.の「ACCIONA 100% Ecopowered」は4輪部門に参戦した。

100%電気自動車で出走・完走を果たしたのは、こうした試みに取り組むべき自動車メーカーなどではなく、その源流を辿ると1世紀以上前に建設インフラ企業として発足した財閥系企業であった。

ちなみに過去歴代のダカールラリーには、約1万8000台の車両が参戦しているが、電気自動車が無事完走を果たしたのは、ダカールラリー史上初となった。この競技に於いて、正に完走を果たした世界最初のゼロ排出車である。

参戦車両を手掛けたのは、同社の研究開発部門とイノベーション部門で、5年間の開発期間を掛けて造り上げた。

気になる動力源は、250kWの出力を持つ電動モーターを搭載。トルクは800Nmである。充電に関しては、3相交流(220~415V、16~32A)により60分で充電が完了するリチウム電池モジュールを6連装している。

車体にはカーボンファイバーを採用し、ハイドロニューマチックサスペンションで車体に影響する振動を抑えた。

ギアボックスはシーケンシャルの6速を採用している。なお走行中の補助機能として出力100Wの太陽電池モジュールをルーフトップに搭載した。

今年4輪部門で参加した車両のうち、26%以上がリタイアしており、今回「ACCIONA 100% Ecopowered」で出走したドライバー並びにクルーは、「長旅がようやく終わりました。今年のダカールは天候に加え、高地が続くボリビアの地形などステージが非常に厳しく、こうした条件下で電気自動車が完走できたことにとても興奮しています」と述べている。